譲渡所得とは?区分と計算方法を分かりやすく解説!
土地や建物、株式、ゴルフ会員権などを売却して利益が出た場合、その利益は「譲渡所得」として所得税の対象となります。この記事では、譲渡所得の種類から計算方法、課税の仕組みまで、重要なポイントを分かりやすく解説します。
1. 譲渡所得の3つの区分
譲渡所得は、売却した資産の種類によって、以下の3つに大きく分けられます。それぞれ課税方法が異なるため、どの区分に該当するかを確認することが重要です。
| 分類 | 課税方法 | 内容 |
|---|---|---|
| 土地建物等の譲渡所得 | 申告分離課税 | 土地や建物の売却による所得 |
| 株式等の譲渡所得 | 申告分離課税 | 上場株式や非上場株式などの売却による所得 |
| 一般の資産の譲渡所得 | 総合課税 | ゴルフ会員権、金地金、骨董品、事業用資産などの売却による所得 |
ポイント!
「申告分離課税」は他の所得と合算せずに税額を計算するのに対し、「総合課税」は給与所得など他の所得と合算して税額を計算します。
2. 譲渡所得の計算方法(一般の資産の場合)
ここでは、ゴルフ会員権や美術品など「一般の資産」を売却した場合の計算方法を解説します。
譲渡所得の計算式
譲渡所得 = 総収入金額 – (取得費 + 譲渡費用) – 特別控除額(最高50万円)
① 総収入金額
資産を売却して得た金額(売却代金)のことです。
② 取得費
資産を購入したときの代金や、その後の設備費・改良費などを合計した金額です。相続や贈与で取得した資産の場合は、元の所有者が取得したときの金額が引き継がれます。
③ 譲渡費用
資産を売却するために直接かかった費用です。仲介手数料や登記費用などが該当します。
④ 特別控除額
譲渡所得には、年間で最高50万円の特別控除があります。これにより、課税対象額を減らすことができます。
ポイント!
特別控除額の50万円は、まず短期譲渡所得から控除し、それでも控除しきれない金額があれば長期譲渡所得から控除します。
3. 短期譲渡と長期譲渡
譲渡所得は、資産の所有期間によって「短期」と「長期」に分けられ、課税対象となる金額の計算方法が変わります。
| 区分 | 所有期間 | 課税対象となる金額 |
|---|---|---|
| 短期譲渡所得 | 譲渡の日において5年以下 | 譲渡所得の全額 |
| 長期譲渡所得 | 譲渡の日において5年超 | 譲渡所得の2分の1の金額 |
長期譲渡所得は税制上優遇されており、課税対象となる金額が半分になります。
4. 取得の日と譲渡の日
所有期間を計算する上で重要な「取得の日」と「譲渡の日」は、原則として以下のいずれかを選択できます。
- 取得の日:資産の「引渡しを受けた日」または「契約の効力発生の日」
- 譲渡の日:資産を相手方に「引き渡した日」または「契約の効力発生の日」
相続・贈与の場合の注意点
相続や贈与によって取得した資産の取得日は、原則として、亡くなった方(被相続人)や贈与者がその資産を取得した日となります。自分が相続・贈与を受けた日ではないため、注意が必要です。
まとめ
譲渡所得のポイント
- 譲渡所得は「土地建物等」「株式等」「一般の資産」の3種類に大別される。
- 一般の資産の譲渡所得は、総収入金額 – (取得費 + 譲渡費用) – 特別控除50万円で計算。
- 所有期間が5年を超えると「長期譲渡所得」となり、課税対象額が2分の1に軽減される。
- 相続した資産の取得日は、元の所有者の取得日を引き継ぐ。