雑所得の基本と計算方法をわかりやすく解説!
雑所得とは、給与所得や事業所得など、所得9種類のいずれにも当たらない所得のことです。公的年金や副業による収入などが該当します。
この記事では、雑所得の基本から、税金の計算方法、先物取引の特例まで、わかりやすく解説します。
1. 雑所得とは?
雑所得とは、所得9種類のいずれにも当たらない所得をいいます。公的年金等に係る雑所得とその他の雑所得に区分して計算します。
雑所得に含まれるもの
| 区分 | 具体例 |
|---|---|
| 公的年金等 |
|
| その他 |
|
ポイント!
- 公的年金は雑所得として課税されます。
- 副業による収入も、事業所得に該当しない場合は雑所得となります。
- 株主優待や暗号資産の利益も雑所得に含まれます。
2. 雑所得の金額の計算
雑所得の金額は、公的年金等とその他で計算方法が異なります。
雑所得の計算式
① 公的年金等 = 公的年金等の収入金額 – 公的年金等控除額
② その他 = 公的年金等以外の総収入金額 – 必要経費
③ 雑所得の金額 = ① + ②
3. 公的年金等控除額
公的年金等控除額は、公的年金等の収入金額と、公的年金等以外の所得金額によって決まります。
公的年金等控除額の表
| 公的年金等の収入金額 (A) | 公的年金等控除額 | ||
|---|---|---|---|
| 公的年金等に係る雑所得以外の所得に係る 合計所得金額 1,000万円以下 |
公的年金等に係る雑所得以外の所得に係る 合計所得金額 1,000万円超 2,000万円以下 |
公的年金等に係る雑所得以外の所得に係る 合計所得金額 2,000万円超 |
|
| 330(130)万円以下 | 110(60)万円 | 100(50)万円 | 90(40)万円 |
| 330(130)万円超 410万円以下 |
A × 25% + 27.5万円 |
A × 25% + 17.5万円 |
A × 25% + 7.5万円 |
| 410万円超 770万円以下 |
A × 15% + 68.5万円 |
A × 15% + 58.5万円 |
A × 15% + 48.5万円 |
| 770万円超 1,000万円以下 |
A × 5% + 145.5万円 |
A × 5% + 135.5万円 |
A × 5% + 125.5万円 |
| 1,000万円超 | 195.5万円 | 185.5万円 | 175.5万円 |
※()内は、65歳未満の受給者の金額である。年齢は、その年の12月31日現在で判定する。
ポイント!
- 65歳以上と65歳未満で控除額が異なります。
- 公的年金等以外の所得が多いと、控除額が減少します。
4. 先物取引に係る雑所得の課税の特例
雑所得は、原則として総合課税の対象となりますが、一定の先物取引(オプション取引、外国為替証拠金取引を含む)の差金等決済をした場合には、20.315%(所得税15.315%、住民税5%)の申告分離課税の対象となります。
① 申告分離課税
申告分離課税とは?
他の所得と合算せずに、一律20.315%の税率で課税される制度です。
先物取引の利益は、給与所得や事業所得とは別に計算されます。
② 損益通算(内部通算)
「先物取引に係る雑所得の金額」の計算上生じた損失の金額は、他の「先物取引に係る雑所得の金額」との損益の通算(内部通算)は可能です。
ただし、先物取引に係る雑所得以外の所得の金額との損益通算はできません。
| 可能な損益通算 | 不可能な損益通算 |
|---|---|
| 先物取引Aの損失 ⇔ 先物取引Bの利益 | 先物取引の損失 ⇔ 給与所得・事業所得など |
③ 損失の繰越控除
「先物取引に係る雑所得の金額」の計算上生じた損失の金額は、一定の要件のもと、翌年以後3年間にわたり繰り越し、「先物取引に係る雑所得の金額」の計算上、差し引くことができます。
損失の繰越控除の例
1年目:先物取引で100万円の損失
2年目:先物取引で50万円の利益 → 前年の損失100万円と相殺 → 課税所得0円(残り50万円の損失を繰越)
3年目:先物取引で30万円の利益 → 前年からの損失50万円と相殺 → 課税所得0円(残り20万円の損失を繰越)
4年目:先物取引で40万円の利益 → 前年からの損失20万円と相殺 → 課税所得20万円
注意点
- 損失の繰越控除を受けるためには、確定申告が必要です。
- 損失が発生した年も含めて、連続して確定申告を行う必要があります。
5. 雑所得の課税方法まとめ
| 雑所得の種類 | 課税方法 | 税率 |
|---|---|---|
| 公的年金等 | 総合課税 | 累進税率(5%~45%) |
| その他(副業など) | 総合課税 | 累進税率(5%~45%) |
| 先物取引 | 申告分離課税 | 一律20.315% |
まとめ
雑所得のポイント
- 雑所得は、9種類のいずれにも当たらない所得で、公的年金や副業収入などが該当します。
- 雑所得の金額は、公的年金等とその他で計算方法が異なります。
- 公的年金等控除額は、年齢や他の所得金額によって変わります。
- 先物取引に係る雑所得は、申告分離課税(20.315%)の対象となります。
- 先物取引の損失は、3年間繰り越すことができます。
雑所得は、計算方法が複雑ですが、この記事を参考に、ご自身の雑所得にかかる税金を計算してみてください。