一時所得の基本と計算方法をわかりやすく解説!
一時所得とは、給与や事業などの継続的な所得とは異なり、一時的に得られる所得のことです。生命保険の満期保険金や懸賞金などが該当します。
この記事では、一時所得の基本から、税金の計算方法、注意点まで、わかりやすく解説します。
1. 一時所得とは?
一時所得とは、これまでの8種類以外の所得のうち、一時的な所得をいいます。具体的には、以下のものが含まれます。
一時所得に含まれるもの
- 生命保険の満期保険金(解約返戻金を含む)
- 損害保険の満期返戻金(解約返戻金を含む)
- 法人から贈与された金品(業務に関して受けるものを除く)
- 懸賞や福引きの賞金品(業務に関して受けるものを除く)
- ふるさと納税の謝礼として受け取った返礼品に係る経済的利益
- 借家人が受け取った立退料(資産の消滅の対価補償としての性格のもの、収入金額や必要経費の補てんとしての性格のものを除く)
- 遺族が受け取った未支給年金
ポイント!
- 営利を目的とする継続的行為から生じた所得は、一時所得ではなく事業所得や雑所得になります。
- ふるさと納税の返礼品は、一時所得として課税対象になる場合があります。
- 遺族が受け取った未支給年金は、一時所得として課税されます。
2. 一時所得の金額の計算
一時所得の金額は、以下の計算式で求められます。
一時所得の計算式
一時所得の金額 = 総収入金額 – その収入を得るための支出金額 – 特別控除額(最高50万円)
計算のポイント
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 総収入金額 | 満期保険金や賞金など、受け取った金額の合計 |
| 支出金額 | その収入を得るために直接かかった費用(保険料など) |
| 特別控除額 | 最高50万円まで控除できます |
3. 一時所得の課税方法
① 総合課税
一時所得は、原則として総合課税となります。ただし、一時所得の金額の2分の1を総所得金額に算入します。
総所得金額への算入方法
総所得金額に算入される金額 = 一時所得の金額 × 1/2
※一時所得は、他の所得(給与所得、事業所得など)と合算して税額を計算します。
計算例
養老保険(保険期間20年)から満期保険金1,000万円を受け取った場合
前提条件
- 満期保険金:1,000万円
- 払込済保険料:800万円
ステップ1:一時所得の金額を計算
一時所得の金額 = 1,000万円 – 800万円 – 50万円 = 150万円
ステップ2:総所得金額に算入される金額を計算
総所得金額に算入される一時所得の金額 = 150万円 × 1/2 = 75万円
結論:この75万円が、給与所得などの他の所得と合算されて、総所得金額となります。
② 源泉分離課税(金融類似商品)
保険期間5年以内の一時払養老保険の満期保険金など金融類似商品に該当するものは、源泉分離課税の対象となります。
源泉分離課税とは?
他の所得と合算せずに、受け取った金額に対して一律20.315%(所得税15.315%、住民税5%)の税金が源泉徴収される制度です。
この場合、確定申告は不要です。
金融類似商品とは?
| 金融類似商品の例 |
|---|
| 保険期間5年以内の一時払養老保険 |
| 保険期間5年以内の一時払損害保険 |
| その他、金融商品と類似した性格を持つ保険商品 |
注意点
- 金融類似商品に該当する場合は、確定申告は不要です。
- 源泉徴収された税金は、他の所得と損益通算することはできません。
- 保険期間が5年を超える場合は、通常の一時所得として総合課税の対象となります。
4. 一時所得と総合課税・源泉分離課税の違い
| 項目 | 総合課税(通常の一時所得) | 源泉分離課税(金融類似商品) |
|---|---|---|
| 対象 | 保険期間5年超の満期保険金など | 保険期間5年以内の一時払養老保険など |
| 計算方法 | (収入 – 支出 – 50万円) × 1/2 | 収入 × 20.315% |
| 他の所得との合算 | 合算する | 合算しない |
| 確定申告 | 必要(他の所得と合算) | 不要(源泉徴収で完結) |
まとめ
一時所得のポイント
- 一時所得は、一時的に得られる所得で、生命保険の満期保険金や懸賞金などが該当します。
- 一時所得の金額は、総収入金額から支出金額と特別控除額(最高50万円)を差し引いて計算します。
- 一時所得は総合課税ですが、金額の2分の1だけが総所得金額に算入されます。
- 保険期間5年以内の一時払養老保険などの金融類似商品は、源泉分離課税の対象となります。
一時所得は、税制上優遇されている部分もありますが、計算方法を理解しておくことが大切です。この記事を参考に、ご自身の一時所得にかかる税金を計算してみてください。

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